「最近疲れやすくなった」
「姿勢が悪くなって、鏡を見るのが憂鬱」
「運動したいけど、激しいものは続かない」
そんな悩みを抱えていませんか?
年齢とともに体力の衰えを感じたり、肩こりや腰痛に悩まされたりする方にこそおすすめしたいのが、マットピラティスです。マット1枚あれば自宅で始められ、無理なく体幹を鍛えながら、しなやかで美しいボディラインを手に入れることができます。
本記事では、マットピラティスの基本から、ヨガやマシンピラティスとの違い、期待できる効果、初心者向けの基本姿勢とエクササイズまで詳しく解説します。
「自分にもできるかな?」と不安な方も、きっと挑戦してみたくなりますよ。
マットピラティスとは|マットの上で行う自重エクササイズ
マットピラティスは、マットの上で自分の体重を負荷として行うエクササイズです。
もともとピラティスは、創設者であるジョセフ・ピラティス氏が、第一次世界大戦中の捕虜生活で考案した運動法でした。
ピラティスの最大の特徴は、特別な器具を使わずに体幹を鍛えられる点です。呼吸と連動させながら、流れるような動きで全身の筋肉を使うため、インナーマッスルを効果的に強化できます。34種類の基本動作を軸に、個人の体力や柔軟性に合わせて難易度を調整できます。
畳一畳のスペースさえあれば、自宅でも実践できます。
ジャンプするような激しい動きもないため、集合住宅でも騒音を気にせず取り組めるでしょう。
マットピラティスとヨガの違い
マットピラティスとヨガは、起源や目的が大きく異なります。ヨガは古代インドで生まれた修行法で心と身体の調和を目指し、ピラティスは20世紀初頭にリハビリ目的で開発された身体機能改善に特化したメソッドです。
最も大きな違いは呼吸法です。ヨガは腹式呼吸で副交感神経を優位にし、深いリラックス状態を作り出します。対してピラティスは胸式呼吸で交感神経を適度に刺激し、身体が活性化され頭もスッキリします。
動きの質や目的にも違いがあります。ヨガはひとつのポーズを静止して行い、柔軟性の向上や精神の安定を重視します。
一方、ピラティスは流れるような動作を続けながら、骨格の歪みを整え、インナーマッスルを強化することで、機能的で美しい身体づくりを目指します。
マットピラティスで期待できる効果
マットピラティスを継続することで、身体だけでなく心にもさまざまなポジティブな変化が期待できます。
ここでは、代表的な3つの効果について詳しく見ていきましょう。
体幹を鍛えて姿勢を改善できる
マットピラティスは、背骨を支える深層筋を集中的に鍛えます。
デスクワークや家事で前かがみになりがちな姿勢が続くと、背中の筋肉が弱まり猫背になり、骨盤が前に傾くと反り腰になり腰痛の原因にもなります。
ピラティスでは、骨盤を正しい位置に整えることを重視します。骨盤が安定すると、背骨が自然なS字カーブを描き、美しい姿勢が保たれます。
正しい姿勢になると、内臓の位置も本来の場所に戻り、血流が改善され冷え性や便秘といった不調の緩和にもつながります。
ボディラインを美しく整えられる
マットピラティスは、筋肉を太くするのではなく、内側から引き締める効果があります。
一般的な筋トレはアウターマッスルを肥大させますが、ピラティスはインナーマッスルを鍛えます。インナーマッスルは細く長い筋繊維で構成されているため、鍛えても筋肉が大きくなりすぎません。
その結果、ムキムキにならずしなやかで女性らしいラインを作れます。更年期を迎えると、ホルモンバランスの変化で筋肉量が減少しやすくなります。
ピラティスで筋肉量を維持・増加させることで代謝の良い身体を保てます。年齢に合ったしなやかな美しさは、内側から身体を整えるピラティスだからこそ実現できます。
心身をリフレッシュできる
マットピラティスの胸式呼吸は、適度に交感神経を活性化させます。
朝、目覚めたばかりのときや、午後の眠気を感じるときにピラティスを行うと、頭がクリアになり、集中力が高まります。
ピラティスは、動作一つひとつに意識を向けることを大切にします。
「今、どの筋肉を使っているか」「呼吸はどうか」と自分の身体に集中する時間は、まるで動く瞑想のようです。
日常の悩みから一時的に離れ、自分の身体と向き合う時間が心のリフレッシュにつながります。
マットピラティスの特徴と魅力
マットピラティスには、他のエクササイズにはない独自の魅力があります。手軽さと効果の高さを兼ね備えた、その特徴を3つのポイントで解説します。
マット1枚あれば自宅でもできる
マットピラティス最大の魅力は、場所を選ばない手軽さです。マットは1,500~3,000円程度で購入でき、使わないときは丸めて収納できるため、場所を取りません。自宅のリビングでも庭やベランダでも実践できます。
朝の静かな時間、家族が寝静まった夜、自分のペースで好きなときに取り組めます。
エクササイズの難易度を調整しやすい
ピラティスの基本動作は34種類ありますが、現在では数えきれないほどのバリエーションが生まれています。初心者向けの簡単なポーズから上級者向けの複雑な動きまで幅広く用意されています。
「このポーズは難しい」と感じたら、椅子やクッションを使ってサポートできます。膝を曲げる角度を変えたり片足ずつ行ったりするだけで難易度を下げられます。体が硬くても運動経験がなくても問題ありません。
プロップス(小道具)を使えばメニューの幅がさらに広がる
マットピラティスでは、プロップスと呼ばれる小道具を使うことでエクササイズの効果を高められます。
代表的なプロップスには、セラバンド、マジックサークル、フォームローラー、オーバーボールなどがあります。セラバンドは抵抗を加えることで筋力強化に役立ち、マジックサークルは太ももや腕など特定部位に効かせたいときに使います。
マットピラティスとマシンピラティスの違い
ピラティスには大きく分けて「マットピラティス」と「マシンピラティス」の2種類があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合った方法を選ぶことができます。
ここでは、マシンピラティスについて詳しく見ていきましょう。
マシンピラティスとは
マシンピラティスは、リフォーマーと呼ばれる専用器具を使って行うピラティスです。リフォーマーは、ベッドのような台にスプリング、ストラップ、滑車などが取り付けられています。このスプリングの抵抗やサポートを利用することで、効率的に身体を鍛えられます。
スプリングの張力が身体を支えてくれるため、筋力が不足していても正しいフォームを保ちやすくなります。
こちらの記事では、マシンピラティスについて解説しています。マシンピラティスの特徴と効果やマシンの種類も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
マシンピラティスの特徴と魅力
マシンピラティスには、マットピラティスにはない独自のメリットがあります。ここでは、初心者にとくにおすすめしたい2つのポイントをご紹介します。
目的に合わせてさまざまなマシンを選べる
リフォーマー以外にも、キャデラック、チェア、バレルなど部位別に特化したマシンがあります。キャデラックは背骨の柔軟性向上に優れ、チェアは下半身強化に効果的です。バレルは背中のストレッチや体側の筋肉を伸ばすのに適しています。
マシンの補助により正確なフォームが身に付きやすい
ピラティスで最も大切なのは、正しいフォームで動作を行うことです。
マットピラティスでは、自分の筋力だけで身体を支えなければなりません。筋力が不足していると楽な姿勢を取ってしまい、間違ったフォームが身につきます。
マシンピラティスなら、スプリングが適切な軌道に身体を導いてくれます。正しい動きを身体が覚えるため、初心者でも安全かつ効果的にエクササイズできます。
マットピラティスとマシンピラティス|初心者にはどっちがおすすめ?
「初心者だから、まずは手軽なマットピラティスから始めよう」と考える方は多いかもしれません。しかし実は、初心者にこそマシンピラティスがおすすめです。
株式会社NEXERとthe SILKが共同で実施したアンケート調査(2025年9月22日〜10月1日実施)では「マットピラティスとマシンピラティス、どちらにより興味がありますか?」という質問に対し、全体の68.5%がマットピラティスと回答しました。
その理由として多く挙げられたのは「マシンピラティスがイマイチわからない」「マシンは操作方法に慣れが必要だと思った」「マシンはハードなイメージがある」といった声でした。
つまり、マットピラティスの魅力に惹かれたというよりも、マシンピラティスへの不安や誤解から選択している傾向が見られます。
しかし実際には、マットピラティスは自重エクササイズである分、フォームの維持や呼吸と動作の連動など、すべてを自力でコントロールする必要があります。正しいフォームを保てているか自分では判断しにくく、これが初心者にとって大きなハードルとなるのです。
一方マシンピラティスは、前述のように機械のサポートが効くため、動きや呼吸が安定しやすく、上達や効果を実感しやすいといえます。スタジオに通う必要がある分コストはかかりますが、効率性や安全性の面で初心者にとって大きなメリットがあります。
まずはマシンピラティスで正しいエクササイズの基礎を学びながら、徐々にマットピラティスにもチャレンジしていく。この順序が、ピラティスを無理なく継続し、確実に効果を得るための近道といえるでしょう。
調査データ引用元:https://the-silk.co.jp/pilates-column/should-i-go-to-pilates/
マットピラティスの基本姿勢と呼吸法
マットピラティスで効果を得るには、正しい基本姿勢と呼吸法を身につけることが不可欠です。ここでは、すべてのエクササイズの土台となる2つの基本を解説します。
ニュートラルポジション
ニュートラルポジションは、ピラティスの全ての動作の出発点となる基本姿勢です。仰向けに寝た状態で背骨が自然なS字カーブを保ち、骨盤が床と平行になっている状態を指します。
まず仰向けになり、両足を肩幅に開いて膝を立てます。
両手の親指と人差し指で三角形を作り骨盤の位置に当てます。このとき、手が床と平行になっていればOKです。腰と床の間には手のひらがギリギリ入るくらいの隙間ができます。
頭、肩甲骨、骨盤がしっかりマットについていることを確認してください。
胸式呼吸
ピラティスでは、胸式呼吸(ピラティス呼吸)を用います。鼻から息を吸い口から吐きます。吸うときは肋骨を横と後ろに広げるイメージで、お腹は膨らませません。吐くときは肋骨を元の位置に戻します。
まず顎を軽く引いて背筋を伸ばします。お腹は軽く引き締めたまま保ちます。
鼻からゆっくり息を吸い、肺や肋骨に空気を入れるイメージで胸を広げます。このとき、肩が上がらないよう注意してください。
次に、口からゆっくりと息を吐き出します。肋骨を元に戻すように意識しましょう。
マットピラティスのエクササイズ|代表的なポーズ一覧
ここでは、初心者でも取り組みやすく、効果を実感しやすい代表的なエクササイズを3つご紹介します。目的別に選んで、まずはひとつから始めてみましょう。
ハンドレッド|お腹を引き締めたい人向け
ハンドレッドは、腹筋を強化する基本中の基本のエクササイズです。
仰向けになり膝と床が平行になるよう両足を上げます。頭を上げ視線はおへそに向けます。両腕を床から浮かせ胴体と平行にします。
この状態で、両手を上下に小刻みに動かします。
息を吸いながら5回、吐きながら5回、これを1セットとして10セット行います。
ポイントはお腹を薄く引き込んだ状態を保つことです。身体が左右に揺れないよう体幹でしっかり支えましょう。腰が反ると痛める原因になるため、腰はマットに押し付けるイメージで行ってください。
ロールアップ|体幹を鍛えたい人向け
ロールアップは、背骨の柔軟性を高めながら体幹を強化するエクササイズです。
仰向けになり両腕を頭の上にまっすぐ伸ばします。息を吸いながら両腕を肩の前まで持ち上げます。息を吐きながら背骨を一つひとつマットから剥がすイメージでゆっくり上体を起こしていきます。
息を吸い、吐きながら背骨を一つひとつマットにつけるように上体を下ろしていきます。
この動作を5〜8回繰り返します。重要なのは反動を使わず腹筋の力でコントロールしながら起き上がることです。ただし、ヘルニアや骨粗しょう症の方はこのエクササイズを避けてください。
ペルビックカール|骨盤・背骨を整えたい人向け
ペルビックカールは、骨盤と背骨の位置を整え、ヒップアップ効果も期待できるエクササイズです。
仰向けになり膝を立てます。足はこぶしひとつ分程度開き、両腕は胴体の脇に置きます。
息を吸って準備し、吐きながらお尻、腰、背中の順にゆっくり持ち上げます。膝と肩が一直線になる位置まで上げましょう。
息を吸い、吐きながら背中、腰、お尻の順にマットに下ろしていきます。背骨を一つひとつ動かすイメージで行うのがポイントです。この動作を5〜8回繰り返します。
マットピラティスでよくある質問
マットピラティスを始める前に知っておきたい、よくある疑問にお答えします。頻度やマット選び、レッスン形式など、実践的な情報をまとめました。
エクササイズはどのぐらいの頻度ですればよい?
週2〜3回の頻度で3か月継続するのが理想的です。ピラティスの創設者ジョセフ・ピラティス氏は「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で身体のすべてが変わる」という言葉を残しています。
週2〜3回なら2か月目で見た目の変化を感じ始め、3か月目には身体全体が変わったと実感できるでしょう。
ただし、無理は禁物です。週1回からスタートして慣れてきたら回数を増やしても構いません。大切なのは細く長く続けることです。
マットピラティス用のマットの選び方は?
マット選びで最も重要なのは厚さです。ピラティスは、背骨や膝をマットにつけるポーズが多いため、10〜15mm程度の厚さがあるものを選びましょう。
ヨガマットは、通常3〜6mm程度なのでピラティス専用のものがおすすめです。
素材にも注目してください。PVCは安価でクッション性と耐久性に優れています。TPEは弾力性があり水洗いできるため清潔に保ちやすいのが特徴です。NBRはグリップ力と保温性があり、軽くて持ち運びしやすい素材です。
レッスンにはどんな種類がある?
マットピラティスのレッスンには、大きく分けて3つの形態があります。グループレッスンは複数人で一緒に行うスタイルで、費用を抑えられ仲間と楽しみながら続けられます。
パーソナルレッスンは、インストラクターとマンツーマンで行います。個人の身体の状態や目的に合わせて細かく指導してもらえるため、効果を実感しやすいのが特徴です。
オンラインレッスンは、自宅にいながらインストラクターの指導を受けられます。
マットピラティスの資格は取れる?
ピラティスのインストラクター資格は、養成スクールやオンライン講座で取得できます。なかでも、マットピラティスの資格は比較的短期間で取得可能です。
週末だけ通うコースや、オンライン完結型の講座もあるため、働きながらでも挑戦できます。
資格を取ることで、身体の仕組みや正しい動作の理論を深く学べます。自分自身のエクササイズの質も格段に向上するでしょう。インストラクターとして活動することも可能です。
まとめ
マットピラティスは、マット1枚あれば自宅でも始められる手軽さが魅力のエクササイズです。体幹を鍛え、姿勢を整え、しなやかで美しいボディラインを作れます。
とくに50代以降の女性にとって、更年期による身体の変化に対応しながら、健康的に体型を維持する手段として優れています。
ただし、初心者がいきなりマットピラティスを始めると、正しいフォームが身につかず効果を実感しにくいかもしれません。
そこでおすすめなのが、まずマシンピラティスで正しい身体の使い方を学ぶことです。
the SILKは、音楽に合わせて楽しく身体を動かせるマシンピラティス専門スタジオです。初心者でも無理なく続けられるプログラムが充実しており、手ぶらで体験レッスンを受けられます。
また、高難度の試験に合格したインストラクターがレッスンを指導するため、質の高いレッスンを提供できます。
マシンで基礎を固めれば、自宅でのマットピラティスもより効果的に行えるようになります。
年齢を重ねても自分らしく輝き続けたい。そんなあなたの願いをピラティスが叶えてくれるはずです。
まずは一歩、踏み出してみませんか。

