ピラティス・メソッドとピラティスは違うもの?効果や種類を解説

ピラティスに興味を持って調べていると、「ピラティス・メソッド」という言葉を目にすることがあります。ピラティスとピラティス・メソッドは何か違うものなのでしょうか。

結論から言うと、ピラティス・メソッドとピラティスは同じものを指します。ピラティス・メソッドは、ピラティスの正式名称であり、創始者ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス氏が確立したエクササイズ体系の総称です。

この記事では、ピラティス・メソッドの起源や効果、種類について詳しく解説します。ピラティスを始めてみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

目次

ピラティス・メソッドとは

ピラティス・メソッドは、20世紀初頭にジョセフ・ピラティスによって開発されたエクササイズ体系です。身体と心、精神の調和を目指し、体幹を中心とした全身の筋肉を効率的に鍛える方法として確立されました。

ここでは、ピラティスの起源やコンセプト、ヨガとの違いについて見ていきましょう。

ピラティスの起源

ピラティスの起源については、大きく分けて2つの説があります。

1つ目は、第一次世界大戦中に負傷した兵士のリハビリテーションとして開発されたという説です。ジョセフ・ピラティスが戦時中、負傷兵の回復を助けるためにベッドのスプリングを利用したエクササイズを考案したとされています。

2つ目は、収容所内での囚人の健康維持やコンディショニングを目的として開発されたという説です。限られた空間で身体機能を活性化させるエクササイズとして誕生したという考え方です。

いずれの説においても共通しているのは、ピラティスが単なる筋力トレーニングではなく、身体の機能を最適化し、日常生活の質を向上させることを目的としているという点です。

リハビリテーションやコンディショニングといった予防的・活性的な側面を持つエクササイズとして発展してきました。

ピラティスのコンセプト「コントロロジー」とは

ジョセフ・ピラティスは、自身が開発したエクササイズ体系を「コントロロジー(Contrology)」と名付けました。

これは「control(コントロール)」と「logy(学問)」を組み合わせた造語で、「自分の意志で身体をコントロールする」という意味を持ちます。

コントロロジーの核心は、身体と心、精神の完全な調和を目指すことにあります。単に筋肉を鍛えるのではなく、意識的に身体の動きをコントロールすることで、心身の一体化を図ります。

この考え方は、ピラティスを単なる筋力トレーニングではなく、質の高いエクササイズとして位置づけています。

ジョセフ・ピラティス自身も「10回で気分が良くなり、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」という言葉を残しており、継続的な実践によって心身ともに変化することを示唆しています。

ピラティスとヨガの違い

ピラティスとヨガは、どちらも心身の調和を重視するエクササイズですが、いくつかの違いがあります。

項目ピラティスヨガ
目的・身体機能の向上・体幹強化・姿勢改善・心の安定
・柔軟性向上
・精神性の追求
呼吸法胸式呼吸腹式呼吸
動作の性質動的(流れるような動き)静的(ポーズを保持)

ピラティスは「動」のエクササイズと言えます。胸式呼吸を行いながら流れるように動き続けることで、インナーマッスルを効率的に鍛え、美しいボディラインを作ることができます。

一方、ヨガは「静」のエクササイズとして、特定のポーズを維持しながら心の安定を図ります。

どちらが優れているということではなく、自分の目標に合わせて選ぶことが大切です。美しいボディラインを目指したい方や、体幹を鍛えて姿勢を改善したい方には、ピラティスが適しているでしょう。

こちらの記事では、ピラティスとヨガについて解説しています。効果・メリットの違いや特徴の違いも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

ピラティス・メソッドを実践するメリット

ピラティス・メソッドを実践することで、さまざまな効果が期待できます。ジョセフ・ピラティスの言葉にもあるように、継続的に実践することで身体と心に大きな変化をもたらします。

ここでは、ピラティスの主な3つのメリットについて解説します。

インナーマッスルと体幹を鍛えられる

ピラティスの最大の特徴は、インナーマッスルと体幹を効果的に鍛えられることです。

インナーマッスルとは、身体の深層部にある筋肉のことで、とくに腹横筋、多裂筋、骨盤底筋、横隔膜の4つは「天然のコルセット」と呼ばれています。これらの筋肉が協調して働くことで、体幹が安定し、姿勢が整います。

従来の筋力トレーニングでは、アウターマッスル(表層の筋肉)を鍛えることが中心でしたが、ピラティスでは呼吸と連動させながらゆっくりと動くことで、意識的にインナーマッスルを活性化させます。

インナーマッスルが強化されると、お腹周りが引き締まり、ぽっこりお腹の改善にもつながります。天然のコルセットが機能することで、内臓が正しい位置に保たれ、代謝の向上も期待できます。

姿勢を改善できる

デスクワークやスマートフォンの使用が多い現代人は、猫背や反り腰などの姿勢の悩みを抱えがちです。

ピラティスでは、体幹を意識しながら正しい姿勢で動作を行うことを重視します。継続的に実践することで、日常生活でも自然と正しい姿勢を保てるようになります。

姿勢が改善されると、見た目の印象が大きく変わります。背筋が伸びた美しい姿勢は、自信に満ちた印象を与え、第一印象を向上させます。

また、姿勢の改善は肩こりや腰痛の予防にもつながります。正しい姿勢を保つことで、身体への負担が軽減され、慢性的な痛みから解放される可能性があります。

ストレス軽減にもなる

ピラティスは、身体面だけでなく精神面にも良い効果をもたらします。

ピラティスで用いられる胸式呼吸は、交感神経を適度に刺激し、集中力を高める効果があります。呼吸と動作を連動させることで、マインドフルネスの状態に近づき、今この瞬間に意識を集中させることができます。

仕事や日常生活でストレスを感じている方にとって、ピラティスの時間は心を落ち着かせる貴重な機会となるでしょう。身体を動かすことで気分転換になり、精神的なリフレッシュにもつながります。

また、身体の変化を実感することで、自己肯定感が高まり、前向きな気持ちになれることも大きなメリットです。

こちらの記事では、ピラティスの効果について解説しています。効果が出るまでの期間や最適な頻度も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

ピラティス・メソッドの6原則

ピラティス・メソッドには、正しく実践するための6つの原則があります。これらの原則は、コントロロジーの考え方を具体化したものであり、ピラティスを効果的に行うためのガイドラインとなっています。

呼吸

ピラティスでは胸式呼吸を行います。鼻から息を吸い、口から吐き出すことで、体幹を安定させながら動作を行います。正しい呼吸により、筋肉に十分な酸素が供給され、動作の質が向上します。

集中

すべての動作に意識を集中させます。どの筋肉を使っているか、身体がどう動いているかを常に意識することで、効果が最大化されます。

体幹

すべての動作は体幹から始まります。体幹を安定させた状態で四肢を動かすことで、効率的に全身を鍛えられます。体幹は「パワーハウス」とも呼ばれる重要な要素です。

フロー

動作は流れるようにスムーズに行います。一連の動きを滑らかにつなげることで、実用的な身体の使い方が身につきます。

正確性

動作の正確性が重視されます。正しいフォームで行うことで、狙った筋肉を効果的に鍛えられ、怪我の予防にもつながります。

コントロール

すべての動作を自分の意志でコントロールすることが核心です。勢いや反動に頼らず、意識的に筋肉を使うことで、体幹の安定性と筋力が向上します。

これら6つの原則を守ることで、ピラティスの効果を最大限に引き出せます。ただし、初心者が独学で完璧に実践するのは難しいため、専門の指導者のもとで学ぶことが推奨されます。

クラシカルピラティスとコンテンポラリーピラティスの違い

ピラティス・メソッドには、クラシカルピラティスとコンテンポラリーピラティスという2つの流派があります。それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったスタイルを選ぶことができます。

クラシカルピラティスとは

クラシカルピラティスは、ジョセフ・ピラティスが開発した当初の形を忠実に守るスタイルです。オリジナルのエクササイズの順序や動作を変えずに実践します。

クラシカルピラティスの特徴は、伝統的なメソッドに従うことで、ピラティスの本質を体験できる点にあります。ただし、オリジナルのプログラムには運動強度が高いものも意外に多く、初心者にはハードに感じられることもあります。

ピラティスの歴史や哲学を深く学びたい方、伝統的なメソッドを体験したい方に適しています。

コンテンポラリーピラティスとは

コンテンポラリーピラティスは、現代の解剖学や医学の知見を取り入れて進化したスタイルです。個人の身体の状態や目的に合わせて、エクササイズの内容や順序を調整します。

コンテンポラリーピラティスの大きな特徴は、リハビリ目的の方からアスリート、シニア層、妊婦まで幅広い層に対応できる点です。個々の身体の状態に合わせてプログラムをカスタマイズできるため、初心者でも無理なく始められます。

「ハードすぎて続かないかも」という不安を持っている方や、自分の身体の状態に合わせて無理なく始めたい方には、コンテンポラリーピラティスがおすすめです。

現代では、コンテンポラリーピラティスを採用しているスタジオが多く、より多くの人が安全に効果的にピラティスを実践できる環境が整っています。

マットピラティスとマシンピラティスの違い

ピラティスには、マットピラティスとマシンピラティスという2つの実践方法があります。それぞれに特徴があり、目的や経験レベルに応じて選ぶことが重要です。

マットピラティスの概要と特徴

マットピラティスは、マットの上で自分の体重を使って行うエクササイズです。道具をほとんど使わないため、自宅でも手軽に実践できるという利点があります。

しかし、マットピラティスは手軽である一方、難易度が高いという特徴もあります。自分の体重だけで身体を支えるため、体幹の筋力が十分にないと正しいフォームを維持することが難しくなります。

とくに初心者の場合、どの筋肉を使えばよいのかわかりにくく、正しいフォームを習得するまでに時間がかかることがあります。間違ったフォームで続けると、効果が得られないだけでなく、怪我のリスクも高まります。

マットピラティスは、すでに基礎的な体幹の筋力がある方や、ピラティスの経験がある方に適しています。

マシンピラティスの概要と特徴

マシンピラティスは、リフォーマーなどの専用マシンを使用して行うエクササイズです。マシンには負荷を調整する機能や、動きをサポートする機能が備わっています。

マシンピラティスの最大の利点は、初心者でも正しいフォームを習得しやすいことです。マシンが動きをガイドしてくれるため、どの筋肉を使うべきかがわかりやすく、効率的にインナーマッスルを鍛えられます。

また、負荷を細かく調整できるため、自分の筋力や目的に合わせて段階的にトレーニングを進められます。これにより、無理なく確実に身体を変えていけます。

美しいボディラインを作りたい方や、姿勢を改善したい方にとって、マシンピラティスは最も効率的で安全な選択肢といえるでしょう。正しいフォームで効果的にトレーニングできるため、結果が出やすく、モチベーションも維持しやすくなります。

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ピラティス・メソッドをスタジオで体験してみよう

ピラティス・メソッドの効果を最大限に引き出すためには、専門のスタジオで体験することをおすすめします。

独学でピラティスを始めることも可能ですが、6つの原則を正しく実践するには、専門的な知識と経験が必要です。とくに「正確性」と「コントロール」の習得には、指導者のサポートが不可欠です。

プロのインストラクターの指導を受けることで、自分の身体の癖や改善点を的確に把握でき、より効果的にトレーニングを進められます。また、グループレッスンでは他の参加者との交流も楽しめ、継続するモチベーションにつながります。

マシンピラティスを体験できるスタジオでは、専用のマシンを使用することで、初心者でも安全に正しいフォームを身につけることができます。体幹を鍛え、美しい姿勢を手に入れたい方は、まずスタジオでの体験レッスンを検討してみてはいかがでしょうか。

こちらの記事では、初心者向けピラティスの始め方について解説しています。基礎知識やおすすめな理由も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

ピラティス・メソッドとピラティスは同じものであり、ジョセフ・ピラティスが確立したエクササイズ体系の正式名称です。身体と心、精神の調和を目指す「コントロロジー」の考え方のもと、体幹を中心に全身を効率的に鍛えます。

ピラティスには、クラシカルピラティス・コンテンポラリーピラティス・マットピラティス・マシンピラティスという選択肢があり、それぞれに特徴があります。初心者の方や美しいボディラインを目指す方には、マシンピラティスが最も効率的で安全な方法といえるでしょう。

ピラティス・メソッドの効果を実感するためには、正しいフォームで継続的に実践することが重要です。専門スタジオでプロのインストラクターの指導を受けることで、より効果的にトレーニングを進められます。

the SILKでは、女性専用のマシンピラティススタジオとして、質の高い指導とプレミアムな空間を提供しています。民間資格を持つインストラクターも在籍中です。

高難度の試験に合格したインストラクターのみがレッスン指導を行っており、一人ひとりの目標に合わせたサポートで、安心感のあるレッスンをお届けします。

まずは無料体験レッスンで、ピラティス・メソッドの効果を体感してみてください。

美しい姿勢と健やかな心身を手に入れる第一歩を、一緒に踏み出しましょう。

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